マサチューセッツ州ウォルサム 2021年10月21日――ソフトウェアインテリジェンス企業のDynatrace(NYSE:DT)は、世界各地の1,300名におよぶ開発・DevOps(デブオプス:開発・運用)リーダーを対象とした独自調査結果を発表し、デジタル革命に付いていくうえで各組織が直面している主要課題を明らかにしました。この調査により、DevOpsおよびSRE(サイト信頼性エンジニアリング)プラクティスの拡張は、高品質なデジタルサービスを迅速にリリースするうえで決定的な要素であることが浮き彫りになりました。しかし、分断されたチームや、手作業によるアプローチ、複雑さが増すツールなどにより、イノベーションが遅延し、チームは積極的になるのではなく受動的になり、ビジネスに価値をもたらすためのチームの能力が阻害されてしまいます。2021年のグローバルレポート「Deep Cloud Observability and Advanced AIOps are Key to Scaling DevOps Practices(ディープクラウドの可観測性と高度なAIOpsがDevOpsプラクティス拡張の鍵に)」はこちらからダウンロードできます。
調査で明らかになった内容
- リリース短期間化のプレッシャーが増大。各組織は、今後2年間で、ソフトウェアのリリース頻度を平均して58%増加させることを見込んでいる。
- リリースの短期間化が、品質にとってリスクに。回答者の約4分の1(22%)は、イノベーションを加速させるという要求に応えるため、多大なプレッシャーにさらされており、コードの品質を犠牲にせざるを得ないことを認めている。
- スピードと品質を達成するにはDevOpsが重要であるという見解は、世界的にほぼ一致。回答者の98%は、DevOpsをより多くのアプリケーションに適用することが、デジタルトランスフォーメーションとカスタマーエクスペリエンス最適化の鍵になると述べている。
- 手動タスクがDevOpsを通じたイノベーション加速の障壁に。DevOpsチームの4分の1以上(27%)の業務時間が手動のCI/CDタスクに費やされており、イノベーションのための時間が削られている。
- 自動化の増大とエンドツーエンドのクラウドによる可観測性は、DevOpsにとって不可欠。各組織は、開発企業として生産性を高めるため、手動のCI/CDタスクの自動化(62%)や、手動によるインシデント対応の排除(62%)、エンドツーエンドの可観測性(45%)に投資している。
- ソフトウェアデリバリーサイクル全体にAIOpsを拡張することが鍵に。回答者の79%が、従来の用途を超えてAIOps(IT運用のための人工知能)を拡張することが、将来的にDevOpsとSREプラクティスを成功させるうえで重要になると述べている。
- 統合プラットフォームは、DevOps成功のための中心的要素。回答者の74%は、エンドツーエンドの可観測性が将来のDevOpsにとって不可欠になると述べ、回答者の71%は、ツールチェーンをシームレスに統合する統合プラットフォームが、指針となる単一プロジェクトからDevOpsを拡張させるうえで重要だと述べている。
「現在の超デジタル時代において、各組織はこれまでになく迅速にイノベーションを実現する必要があります。この目標を達成するうえでDevOpsとSREのプラクティスは重要ですが、各組織はこれらのプラクティスを拡張して、速度、品質、信頼性を最大化させるのに苦労しています」と、Dynatraceの戦略パートナーディレクターであるアンドレアス・グラブナーは話します。「開発、DevOps、およびSREチームは、時間のかかる手動プロセスや、分断化されたカルチャー、そして監視ツールからのアラートの増加に今でも苦戦しており、このことがデジタルトランスフォーメーションの加速に取り組むうえで妨げとなっています。各組織は、これらの課題を克服するため、エンドツーエンドの可観測性や、正確なインサイト、そして継続性のある自動化を組み合わせた、よりインテリジェントなソリューションを必要としています。これによってチームはより効果的に連携し、高品質のソフトウェアをより速く、より効率的に、一貫して提供できるようになります」。
このレポートは、Dynatraceによる委託のもとColeman Parkesが実施した、世界的な調査に基づいています。調査の対象は、従業員1,000名以上の大手企業に所属する合計1,300名のシニアレベル開発リーダーおよびDevOpsリーダーで、サンプルとなった回答者は、米国で200名、南米で100名、欧州で600名、アジア太平洋地域で250名、中東で150名です。